私は五歳の時、脊髄にできた原因不明の腫瘍を除去する手術を受けた。それ以来、下半身完全まひの身体障がい者、車いすユーザーとなった。 立つ、歩く、走るといった動作はまったくできない。感覚も失われているから、痛さ、熱さ、寒さなども下半身はまるで感じない。排泄のタイミングもわからない。だから排泄は時間の経過をみたり、あるいは腹部を手でさわってみて、たまっていたりしたらトイレに向かう。 失われたものはそれ以外にもいろいろあるが、ひとが生きる上でもっとも大切なもののひとつ、といっていいくらい大切なものも失われた。 私は、セックスができない。. 障がい者の性、についてはもうかなり以前から書籍やネット、映像などでさまざまな意見や経験が出されている。 そういった「障がい者の性」に関する書籍、ネット情報はこれまで、自分なりにいろいろと調べてきた。私の調べた限り、性行為は障がいがあってもできる、性的感覚は得られる。あるいは代わりとなる行為もあるといった、障がい者にも性行為は可能、性的感覚が完全に失われているわけではない、といった意見を目にすることが多かった。 しかし正直に言ってしまうと、それらの意見に納得できるもの、あるいは実践できたものは私の場合見つからなかった。だからいまだに私にとって「セックス」とはなんなのか、わからないままなのである。 今回、そのことを前提として、私の「性」に関する経験、挫折、絶望についてを語ってみたい。. 小、中学生時は、心身障害者養護学校に通っていた。中学部くらいになると普通の中学生とおなじように異性を意識しはじめた。と同時に、男子生徒の間であるものが出回りはじめた。グラビア本、ビデオテープ。そういう類のものだ。同級生、先輩後輩がそれらのものを教室に持ち込み、貸し借りをした。 私も中学二年の時、はじめてそんなビデオを借りた。夜中、家族が寝静まった頃、居間のデッキにビデオを入れて再生した。画質の荒い、男女の行為が流れてきた。私の頭が熱を持ってきた。そして、こういう時に普通の男性が行う行為を、どこで知ったか記憶にないがやってみた。ここまではよかった。 ところが、からだはまったく反応しなかった。そうすることで得られるはずの快感も一切なかった。 しかし、私はあきらめきれなかった。それからは性的快感を求める日々がはじまった。 学校を卒業し、成人になってからも足掻きは続いた。インターネットが普及してからはその手のサイトを巡った。PCがクラッシュしかけるような危ないサイトも幾度踏んだか知れない。レンタルショップの奥にあるカーテンを肩をひそめてくぐり、狭い棚に詰め込まれたDVDを手に取り、その後、適当に選んだ興味もない映画のDVDをその上に重ね、男性が担当するレジに向かった。 それらにすがりながら、行為を何度も繰り返した。かなり無理なこともし、もしかしたらこれが、と思ったこともあった。だがその後ひどい吐き気におそわれ、実際吐いた。命を何年か削ってくれていいからおれにあの快感をくれないか、と真剣に神社でお参りしたこともあった。 クラスに相変わらず出回る本を夜中、布団のなかで開いた。自分の部屋にデッキをつけてもらってからは、録画した映画のいわゆるベッドシーンを何度も再生した。近所の本屋で一番いかがわしそうな雑誌を、他の本を読むふりをしながら延々2時間立ち読みしたこともあった。. また、やはりその職場で勤めていた頃、仕事終わりに先輩の男性にコーヒーを淹れるから飲まないか、と寮の部屋に誘われた。そこでコーヒーを淹れてもらっている間、つけっぱなしのノートパソコンに目がいった。ワードやエクセルといったアプリが並ぶなか、少し違和感のある見た目のアプリがあった。これなんですか、と、何気なくたずねると、ああそれエロゲーム、やっていいよ、とあっさりと返事がきた。 驚きながらも起動させると、いきなり大きな音量で女性の声が流れてきたので慌てて消してしまった。ついで疑問がわいた。先輩は自分とおなじようにそういう感覚はないものと思い込んでいたけど、もしかしてそうではないのか。あるいは自分とおなじようにもがき続けているのか。しかしやはりそれも前述の男性とおなじように、たずねることはできなかった。そうしているうちにコーヒーがきて、その疑問は頭にひっかかったまま終わってしまった。 虚しい時間を積み重ねたある夜、私は手を動かすのをやめた。それでもかすかな希望を、ひとつだけ胸底に抱きかかえていた。 好きなひとと実際に触れ合えれば、もしかしたら。. やがて、本当に幸いなことに、共に生きてくれるパートナーと出会った。 付き合いはじめてほどなくの夜、そのひとと触れ合った。私のようなものと生きていってくれるといってくれたひとなのだ。たいせつにしたかった。なにより、当然相手にも性欲はある。だから満たしてあげたかった。やがてこれが「普通のひと」が感じている性的な感覚なのか、と感じられるものがおとずれた。しかし互いに触れ合うことはできても、最後の行為だけはやはりどうしても不可能だった。 だから自分にできる限りのことをした。でも、これで本当にいいのか。このひとは満たされているのか。自分は満たされているのか。どうしてもわからなかった。いったいどうすれば互いに満たされるのか。それからもしばらくふたりで試行錯誤を続けてみたが、不完全燃焼の感は拭えず、また私が持病を患って体調を崩したことも重なり、やがて性行為自体から遠ざかるようになっていった。. 触れ合っているだけでいい。別に結ばれることばかりがすべてではない。そういった意見もたくさんみてきた。ある論文には「たいていの脊髄損傷者は、損傷以前よりセックスがより親密に、また精神的なものになった」「彼らは自分自身、そしてパートナーの身体に新しい形の喜びを見出したのである。彼らはそれを、触れ合い、愛撫し合い、お互いを探りながら見つけていくのである。」とあった(『YES,YOU CAN! 脊髄損傷者の自己管理ガイド【増補改訂】第14章 性的健康とリハビリテーション 日本せきずい基金』より)。 だが、と、私の思考はそこで迷走してしまう。それは最終的に結ばれることで得られる快感がわかるからこそそう言えるのではないか。それを最初から知らない私は、一体どうすればいいのだろう。そんな自分と生きることになったパートナー自身の性的欲求はどうしたらいいのだろう。記述にあるようなことは、私たちだってずっと続けてきた。それでも自分たちは満たされた、という完全な実感は得られないままここまできた。いったいなにを間違っていたのだろう。どこでボタンを掛け違えてしまったのだろう。 我ながら陰鬱だと自覚しているが、どうしてもそういう思いが拭えない。付け加えるなら、パートナーは子どもを望んでいた。だとすると尚更、結ばれる行為が必要になってくるではないか(当然不妊治療、養子縁組という方法があり、私たちもそのために動いたことはあったが、それについては別の機会があればそちらにゆずる)。. ここまで書いてきたように、障がい者の性に対する調べものはしてきたつもりだったが、ここまでストレートな言葉に出会うことはあまりなかった気がしたのだ。そしてふと気づいた。性というものについて、私はあまりに難しく考えすぎていたのかもしれない、と。 思春期に性というものの存在に気づいて以来、雑誌やDVDを観たりしつつ30年以上あがき続け、挫折を繰り返してきたからか、どうしたらそういった感覚を手にできるか、を、頭でとらえてしまっていたのかもしれない。でも、性的感覚とは脳や思考で考えるものとはまた違った領域にあるはずだ。「性とはいったいなにか」なんて哲学っぽいことをいちいち考えながらセックスするひとなんて、そうそういないだろう。 私もパートナーも、もう若いとはいえない年齢だ。でも、というよりだからこそ、もう一度ふたりで探し合ってみるべき時なのかもしれない。いつしか置き去りにしてしまったものを、もう一度探してみようか。少し勇気がいるが「どうやればいい?」と直截に話し合うことも必要だろう。また障がい者の性に関してどんな意見や体験をお持ちなのか、この記事に目を止めて下さった方々よりぜひ聞かせていただけたら、とも思う。 障がいがあるとはいえ、「ひと」としてせっかくこの世界に生まれてきた。その「ひと」にとってとても大切なものである性について、これからでも感じることができるなら、最後まであがいてみよう。もし見つけることができたら、私たちの人生にとってきっと大きな宝物、喜びになるだろうから。. twitter facebook hatebu line LINE! 生き方 障害者 悩み. 関連記事 ネットの話題. ランキング 一覧. 今月 SNS 1. 手話ってすごい 小学生のころの原体験 意思疎通できたときの喜びを求めて「もっと学びたい」. おすすめPR 一覧. CLOSE Q 取材リクエストする 記者に調べてほしいことを教えてください。 (必須). ペンネーム (必須). メールアドレス (任意) 取材にご協力頂ける場合はメールアドレスをご記入ください 編集部からご連絡させていただくことがございます. 利用規約 に同意する.
「セックスって?」30年以上あがいた車いすユーザー、出した答えは
からだの不自由な人の明るい性生活 その中には、脊髄損傷による勃起中枢の障害に伴う勃起もしくは射精障害を認め、その結果子作りにも影響してしまい男性不妊に陥る患者も少なくありません。 このように女性は、性交時に非常に積極的に行為することで、相手の下半身まひ男性の勃起を長びかせることが可能となる。彼女が体操およびその他の練習で、特定の筋肉の 「同じ悩みを持つ女性たちが前向きになってくれるように」恋愛やセックスも諦めない!下半身麻痺の車椅子YouTuber渋谷真子さんに聞く | 国内 | ABEMA TIMES | アベマタイムズからだの不自由な人に対し、避妊についての専門的アドバイスをもっと多く与えるようにすること 婦人科医、一般開業医、家庭問題指導機関および母親援助センターは、避妊方法の選択のための情報と知識を、手足の不自由な人にも広めるように努力しなければならない。 2. 手足の不自由な人の性的適応を向上させること セックスの問題は、リハビリテーションの間に取り扱うことと、現在よりもはるかに広範な程度に患者とディスカッションすることが必要である。もしも、通常の性交が可能だけれども困難な点があるという場合は、適当な体位を推薦できる態勢が整っていることが必要である。 もしも性交が不可能な場合には、からだの不自由な男性にも女性にも、実際の性交以外の方法でも満足を得ることが可能だということと、どういう方法で相手を満足させることができるかということを教えなければならない。からだの不自由な男性は、もし相手の女性が積極的であり、適当な刺激が得られるときは、性交することが可能な場合のあることを認識しなければならない。 リハビリテーション・センターは、他の肉体的機能の向上訓練をやるのと同様に、性的行為能力を向上させる訓練も施すことができるはずである。 3. 手足の不自由な人には、それが男性であっても女性であっても、自由で現実的なセックス・カウンセリングを進めること 最初に、そして最も重要なこととして、手足の不自由な人にアドバイスを与える立場のすべての人は、第7章で論じられたような、手足の不自由な人の性的欲求と性的能力について、よく認識しなければならない。カウンセリングを成功させるのに必要な条件は、カウンセラーとからだの不自由な人との間の信頼関係である。全般的なセックス・カウンセリングと、医学的援助との多数の経験の累積が必要である。だから、セックス・カウンセリングを提供する機関と、リハビリテーション機関と、精神医学の専門家との間の協力が必要である。 2. 脊髄損傷における男性不妊の機序 脊髄損傷における男性不妊の機序には、2つの理由があります。 勃起や射精の障害 男性の陰茎は性的刺激を受けた際に勃起しますが、これは正確には陰茎内の血管が拡張し血液が大量に流れ込むことで起こります。 視覚による性的な情報のインプットや陰茎への直接的な性的刺激により、仙髄に存在する勃起中枢が興奮し副交感神経である骨盤神経を介して海綿体の平滑筋を弛緩させます。 筋肉が弛緩することで、陰茎内の血管も拡張し大量の血液が流入し陰茎の勃起が起こります。 次に射精についてです。 陰茎からの性的情報は仙髄に回収され、仙髄から脳にインプットされます。 その後、脳の視床下部と呼ばれる部分で処理された情報を元に、脳から下腹神経に刺激が入り射精が起こります。 少し難しい単語が続いてしまいましたが、端的に言えば、 仙髄が損傷すると勃起中枢の興奮が起こらずに勃起不全になり、性的刺激も入らないため射精に至らなくなる ということです。 脊髄損傷の程度によっては、勃起そのものは可能な方も少なくありませんが射精障害はほとんどの方で生じてしまいます。 これにより、 男性不妊となり子作りに影響が出てしまう わけです。 精子の質の低下 脊髄損傷後、時間の経過とともに精子を作る能力そのものが低下していくことはすでに知られています。 厄介なことに、これは受傷から時間が経てば経つほど進行してしまう症状です。 年にWHOが発表した精液検査の基準値として、精液量1. このように女性は、性交時に非常に積極的に行為することで、相手の下半身まひ男性の勃起を長びかせることが可能となる。彼女が体操およびその他の練習で、特定の筋肉の訓練をすることで、そのような向上した性交能力を持つことが可能である(O'Relly 。. これら交通事故の犠牲者たちは、意義ある生活をする正しい機会を与えられなかったという理由だけで、コミュニティから棄てられた存在になってしまうことが多い Karin Engdahl Thygesen 。.
【医師執筆】脊髄損傷による勃起障害と射精障害
感覚も失われているから、痛さ、熱さ、寒さなども下半身はまるで感じない。排泄のタイミングもわからない。だから排泄は時間の経過をみたり、あるいは腹部 今回は、かやぶき職人の見習いを始めて間もなく、かやぶき屋根の足場から落下して脊髄損傷で車いすユーザーになった渋谷真子さんが登場です。現在は その中には、脊髄損傷による勃起中枢の障害に伴う勃起もしくは射精障害を認め、その結果子作りにも影響してしまい男性不妊に陥る患者も少なくありません。脳卒中・脊髄損傷のご相談 3ステップで簡単フォーム お名前 Email・TEL 年齢・内容 お名前をご記入ください 次へ. twitter facebook hatebu line LINE! では、脊髄損傷に伴う男性不妊に対してどういった対策が取れるのでしょうか? 勃起はできても射精ができない以上は男性不妊は解消されませんが、近年は医療の発達に伴い、精巣から精子を取り出して顕微鏡下で受精させる技術が存在 します。 これにより、射精が障害され精子の質が低下した男性でも 高い妊娠成功率を保つことが可能 になりました。. 脳卒中・脊髄損傷の後遺症の お悩みや治療のご相談 お気軽にお問い合わせ下さい. やがて、本当に幸いなことに、共に生きてくれるパートナーと出会った。 付き合いはじめてほどなくの夜、そのひとと触れ合った。私のようなものと生きていってくれるといってくれたひとなのだ。たいせつにしたかった。なにより、当然相手にも性欲はある。だから満たしてあげたかった。やがてこれが「普通のひと」が感じている性的な感覚なのか、と感じられるものがおとずれた。しかし互いに触れ合うことはできても、最後の行為だけはやはりどうしても不可能だった。 だから自分にできる限りのことをした。でも、これで本当にいいのか。このひとは満たされているのか。自分は満たされているのか。どうしてもわからなかった。いったいどうすれば互いに満たされるのか。それからもしばらくふたりで試行錯誤を続けてみたが、不完全燃焼の感は拭えず、また私が持病を患って体調を崩したことも重なり、やがて性行為自体から遠ざかるようになっていった。. 脊髄損傷における男性不妊の機序 脊髄損傷における男性不妊の機序には、2つの理由があります。 勃起や射精の障害 男性の陰茎は性的刺激を受けた際に勃起しますが、これは正確には陰茎内の血管が拡張し血液が大量に流れ込むことで起こります。 視覚による性的な情報のインプットや陰茎への直接的な性的刺激により、仙髄に存在する勃起中枢が興奮し副交感神経である骨盤神経を介して海綿体の平滑筋を弛緩させます。 筋肉が弛緩することで、陰茎内の血管も拡張し大量の血液が流入し陰茎の勃起が起こります。 次に射精についてです。 陰茎からの性的情報は仙髄に回収され、仙髄から脳にインプットされます。 その後、脳の視床下部と呼ばれる部分で処理された情報を元に、脳から下腹神経に刺激が入り射精が起こります。 少し難しい単語が続いてしまいましたが、端的に言えば、 仙髄が損傷すると勃起中枢の興奮が起こらずに勃起不全になり、性的刺激も入らないため射精に至らなくなる ということです。 脊髄損傷の程度によっては、勃起そのものは可能な方も少なくありませんが射精障害はほとんどの方で生じてしまいます。 これにより、 男性不妊となり子作りに影響が出てしまう わけです。 精子の質の低下 脊髄損傷後、時間の経過とともに精子を作る能力そのものが低下していくことはすでに知られています。 厄介なことに、これは受傷から時間が経てば経つほど進行してしまう症状です。 年にWHOが発表した精液検査の基準値として、精液量1. このような問題は、子どもをあきらめるように親に勧告するだけでは解決できない。おそかれ早かれ子どもを施設に入れるしか方法がないばあいであっても、親は親たることを放棄すべきではない。そうでないと、施設の多くは親との接触を失うことになるが、この接触は、子どもや青少年にとってきわめて重要なものなのである。Johannesdal ナーシング・ホームにおける研究によれば、「子どもをどこかのナーシング・ホームに入れて忘れてしまえ」式の不適切な情報を持った親が、適切な情報を与えられた親よりも、いかに子どもとの接触が少ないかを明白に示している(Karin Sigvardsson)。施設に入居している子どもが、学校の課程や職業訓練を終えたときは、多くの親はもういちどその子を家庭に迎え入れてめんどうをみるべきである。親と子の間に継続的な接触がないと、無数の困難な問題を作り出すことがあるからである。. よく使われるタグ キーガン クローヌス コイル塞栓術 バリント症候群 ビタミン不足 ピアサポート フリーラジカル ホルネル症候群 両足の痺れ 倦怠感 共同偏視 奇異性脳塞栓症 子供 平均余命 後頭葉障害 心原性脳塞栓症 抗リン脂質抗体症候群 栄養と脳機能 治らない 爬虫類 発達障害 眼瞼下垂 神経系脊髄炎 精神的安定 縮瞳 背骨の痛み 脳の可塑性 脳底動脈解離 脳細胞 薬物療法 血管内治療 血管性うつ病 視力低下 視神経脊髄炎 視覚失認 解熱薬 言語リハビリ 言語機能回復 訓練 記憶力 趣味対策 開頭クリッピング術 集まり 非薬物療法 食事療法. PROFILE この記事の監修. 脊髄損傷後の男性不妊に対する対応 では、脊髄損傷に伴う男性不妊に対してどういった対策が取れるのでしょうか? 勃起はできても射精ができない以上は男性不妊は解消されませんが、近年は医療の発達に伴い、精巣から精子を取り出して顕微鏡下で受精させる技術が存在 します。 これにより、射精が障害され精子の質が低下した男性でも 高い妊娠成功率を保つことが可能 になりました。. 関連記事 脊髄は神経の束のようなもので、その内部には運動神経や感覚神経、自律神経など様々な神経が通っています。 脊髄を損傷すると損傷したレベル以下の神経の交通が絶たれるため、 広範な神経障害が残ってしまう点で脊髄損傷は厄介な病気 と言えます。 脊髄は頸部の頸髄、胸部の胸髄、腰部の腰髄、仙骨部の仙髄と高さごとに名称や機能が異なります。 例えば、腰髄が損傷した場合は脳からの運動の指令が下肢に伝えられなくなり麻痺が出現し、下肢からの感覚を脳に伝えられなくなり下肢の感覚障害が出現します。 またそれ以下のレベルである仙髄の機能も、損傷した腰髄の影響で脳との交通が絶たれているため障害されてしまいます。 頸髄が損傷した場合はさらに厄介で、頸髄が支配する上肢の運動や感覚はもちろんのこと、それ以下の胸髄が支配する内臓神経や自律神経、腰髄の支配する下肢の運動や感覚、さらには仙髄の機能も含めて広範な神経障害が出現する のです。 逆に言えば、最も下位のレベルに存在する仙髄は脊髄損傷において非常に障害されやすいと言えます。 では仙髄とはどういった役割を担っているのでしょうか? 仙髄の主な役割は下肢の一部の感覚支配と、排尿や排便、勃起や射精などの性機能に関与 しています。 つまり脊髄損傷に伴う仙髄の障害は、性機能に障害が生じる可能性があるということです。 では具体的にどういった機序で性機能障害が出現するのか解説していきます。. このように、出産のときの母親と医師との接触は、からだの不自由な子の親として最も必要な、各種の専門家と将来接触し支援を受けることを妨害する障壁となることがある。そのように、まずい方法で伝達された情報は、そのほかにも、親が置かれた状態に慣れるだけの時間を持たないうちに、過度の恐怖から子どもを施設に入れてしまおうと考えさせる原因ともなるのである。(Ann Bakk)。. パーキンソン病のリハビリと目的 フォロー 機能は、日経xwoman会員の方のみが利用できます。 会員の方はログインしてからお使いください。非会員の方は会員登録をお願いします. 年齢と地域の選択 年齢を選択 10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代 地域を選択 北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 福島県 茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 新潟県 山梨県 長野県 富山県 石川県 福井県 岐阜県 静岡県 愛知県 三重県 滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県 鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県 徳島県 香川県 愛媛県 高知県 福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県. 気になる記事: 脊髄損傷の治療と再生医療などの新しい技術. ほかの若い人と同様、施設にいるからだの不自由な若い人も、性的な問題を抱えている。ある施設で、からだの不自由な大ぜいの生徒について行なった未発表の調査によれば、性的な知識が、からだの不自由でない生徒よりもかなり低いことがわかった(Maj-Briht Bergstrom-Walan)。からだの不自由な若い人の、性について知りたいという欲求が応じられていないのは、たぶん、たとえば、この種のハンディキャップは、性的欲求や性的機能を妨げるものではない、ということをよく知らない教師に責任があるのであろう。. 小、中学生時は、心身障害者養護学校に通っていた。中学部くらいになると普通の中学生とおなじように異性を意識しはじめた。と同時に、男子生徒の間であるものが出回りはじめた。グラビア本、ビデオテープ。そういう類のものだ。同級生、先輩後輩がそれらのものを教室に持ち込み、貸し借りをした。 私も中学二年の時、はじめてそんなビデオを借りた。夜中、家族が寝静まった頃、居間のデッキにビデオを入れて再生した。画質の荒い、男女の行為が流れてきた。私の頭が熱を持ってきた。そして、こういう時に普通の男性が行う行為を、どこで知ったか記憶にないがやってみた。ここまではよかった。 ところが、からだはまったく反応しなかった。そうすることで得られるはずの快感も一切なかった。 しかし、私はあきらめきれなかった。それからは性的快感を求める日々がはじまった。 学校を卒業し、成人になってからも足掻きは続いた。インターネットが普及してからはその手のサイトを巡った。PCがクラッシュしかけるような危ないサイトも幾度踏んだか知れない。レンタルショップの奥にあるカーテンを肩をひそめてくぐり、狭い棚に詰め込まれたDVDを手に取り、その後、適当に選んだ興味もない映画のDVDをその上に重ね、男性が担当するレジに向かった。 それらにすがりながら、行為を何度も繰り返した。かなり無理なこともし、もしかしたらこれが、と思ったこともあった。だがその後ひどい吐き気におそわれ、実際吐いた。命を何年か削ってくれていいからおれにあの快感をくれないか、と真剣に神社でお参りしたこともあった。 クラスに相変わらず出回る本を夜中、布団のなかで開いた。自分の部屋にデッキをつけてもらってからは、録画した映画のいわゆるベッドシーンを何度も再生した。近所の本屋で一番いかがわしそうな雑誌を、他の本を読むふりをしながら延々2時間立ち読みしたこともあった。. 来院をご検討中の方 患者様とご家族の方へ 症例紹介 脳卒中の再生医療について 脊髄損傷の再生医療について クリニックについて クリニックのご案内 再生医療担当医師について 脳梗塞・脊髄損傷クリニック 再生医療について 再生医療について 治療費について リハビリ前 幹細胞上清液 リハビリ中 幹細胞点滴 再生医療リハビリ 幹細胞培養 リスクについて カウンセラー 感染予防対策 r-TMS磁気刺激治療 再生医療の症例事例のケース 医療機関・リハビリ施設の方 リハビリセンター よくある質問 よくある質問-再生医療について よくある質問-治療について よくある質問-治療費について よくある質問-当院について よくある質問-症状について よくある質問-その他 ブログ・お知らせ 医療情報ブログ 再生医療ブログ スタッフブログ お知らせ お問い合わせ. 手足の不自由な人には、それが男性であっても女性であっても、自由で現実的なセックス・カウンセリングを進めること 最初に、そして最も重要なこととして、手足の不自由な人にアドバイスを与える立場のすべての人は、第7章で論じられたような、手足の不自由な人の性的欲求と性的能力について、よく認識しなければならない。カウンセリングを成功させるのに必要な条件は、カウンセラーとからだの不自由な人との間の信頼関係である。全般的なセックス・カウンセリングと、医学的援助との多数の経験の累積が必要である。だから、セックス・カウンセリングを提供する機関と、リハビリテーション機関と、精神医学の専門家との間の協力が必要である。 2. しぶや・まこ/年山形県生まれ。高校卒業後、地元のカメラ工場、新聞社に勤務。18年父親の仕事であるかやぶき職人を目指すも、同年7月に足場から転落して下半身不随に。19年ユーチューブ「現代のもののけ姫Maco」を開設。現在は山形県と福岡県の2拠点で活動。著書に『普通で最高でハッピーなわたし 特別でもなんでもない二度目の人生』(扶桑社)がある. 脊髄損傷者の自己管理ガイド【増補改訂】第14章 性的健康とリハビリテーション 日本せきずい基金』より)。 だが、と、私の思考はそこで迷走してしまう。それは最終的に結ばれることで得られる快感がわかるからこそそう言えるのではないか。それを最初から知らない私は、一体どうすればいいのだろう。そんな自分と生きることになったパートナー自身の性的欲求はどうしたらいいのだろう。記述にあるようなことは、私たちだってずっと続けてきた。それでも自分たちは満たされた、という完全な実感は得られないままここまできた。いったいなにを間違っていたのだろう。どこでボタンを掛け違えてしまったのだろう。 我ながら陰鬱だと自覚しているが、どうしてもそういう思いが拭えない。付け加えるなら、パートナーは子どもを望んでいた。だとすると尚更、結ばれる行為が必要になってくるではないか(当然不妊治療、養子縁組という方法があり、私たちもそのために動いたことはあったが、それについては別の機会があればそちらにゆずる)。. ランキング 一覧. 前へ 次へ. これら交通事故の犠牲者たちは、意義ある生活をする正しい機会を与えられなかったという理由だけで、コミュニティから棄てられた存在になってしまうことが多い Karin Engdahl Thygesen 。. 今回は、脊髄損傷における男性不妊についてまとめました。 仙髄は特に障害されやすく、神経細胞は一度損傷すると回復できないため、勃起不全や射精障害など日常生活に大きな支障をきたしてしまいます。 しかし、近年では再生医療の発達が目覚ましいです。 骨髄から採取した幹細胞を使った最先端の治療法であり、これにより今まで修復不可能と言われてきた神経細胞の再生が期待できます。 もし一度は損傷した神経も再生できれば、男性不妊の問題は解決し子作りも可能になるかもしれません。. 男性の陰茎は性的刺激を受けた際に勃起しますが、これは正確には陰茎内の血管が拡張し血液が大量に流れ込むことで起こります。 視覚による性的な情報のインプットや陰茎への直接的な性的刺激により、仙髄に存在する勃起中枢が興奮し副交感神経である骨盤神経を介して海綿体の平滑筋を弛緩させます。 筋肉が弛緩することで、陰茎内の血管も拡張し大量の血液が流入し陰茎の勃起が起こります。 次に射精についてです。 陰茎からの性的情報は仙髄に回収され、仙髄から脳にインプットされます。 その後、脳の視床下部と呼ばれる部分で処理された情報を元に、脳から下腹神経に刺激が入り射精が起こります。 少し難しい単語が続いてしまいましたが、端的に言えば、 仙髄が損傷すると勃起中枢の興奮が起こらずに勃起不全になり、性的刺激も入らないため射精に至らなくなる ということです。 脊髄損傷の程度によっては、勃起そのものは可能な方も少なくありませんが射精障害はほとんどの方で生じてしまいます。 これにより、 男性不妊となり子作りに影響が出てしまう わけです。. 性交を助けるための適切な器具と、性交を代用する器具の設計を促進すること 第8章と第9章であげたダミー・ペニス、マッサージ器具およびバイブレーション式専用器具、その他の技術的援助器具あるいは性的刺激物は、手足の不自由な人の特性に応じて製作されてはいない。価格は常に高く、多くは通信販売である。この種の補助具の大半は、腕と手の動作が制約されている場合は使用が困難である。以上に述べられたことから、からだの不自由な人の各種のカテゴリーに合致して性的機能を補助する器具を設計することが重要なことは明白である。その種の器具の明細目録はまだ作成されておらず、からだの不自由な人の使用上の問題についての考察もまだなされていない。 であるから、この問題を処理するための、各方面の専門家および、からだの不自由な人自身を含めた研究グループを編成することが必要である。そしてこのグループの研究の結果生産される性的補助具は、からだの不自由な人に対する他の補助具と同様に、国家から無償交付される扱いにならなければならない。. 関連記事 医療に関する様々な情報ブログ. ハンディキャップのある人が性的に必要としていることについての認識を進めること ハンディキャップのある人の環境を構成する各種の攻撃目標グループ、つまり親戚、施設職員、リハビリテーション従事者およびハンディキャップを持たない一般大衆に対する情報を増大させることが、なによりも重要である(ハンディキャップのある人自体に対する性的指導については、第8章と第9章で論ずる)。情報は、純粋に事実に基づくもので、ハンディキャップのある人が実際に必要としていることと、性的行為能力に関連したものであるべきである。情報を与える方法には、グループ討論を伴うディスカッション、テレビ番組、刊行物の記事などが利用できる。 この情報の究極的目的として、成人はハンディキャップにかかわらず、次のことが可能でなければならない。 a 自分の性生活について、自分自身で責任をとる。 b ハンディキャップにかかわらず、いかにして性的に満足に行為すべきかという情報を入手する。 c 望む相手と性生活をエンジョイする機会を持つ。 d 相手を選択できるために、外に出て行って社交的に接触する機会を多く持つ。.